“北欧デザインの家具シリーズ”
元インテリア販売員が教える(+実際に使っている感想も含む)
これだけ読めばわかる
名作「Yチェア」の特徴をご紹介いたします。
1. Yチェアの製品情報
Yチェア / CH24
デザイナー:ハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)
ブランド :Carl Hansen & Son
種類 :ビーチ/オーク/ウォールナット
価格 :約10万円〜約18万円(木材、塗装によって価格が異なります)
塗装 :オイル仕上げ/ソープ仕上げ/カラー仕上げ
1949年にデザインされ、1950年から生産を開始。
Yチェア以外にも、ウィッシュボーンチェアの愛称でも親しまれています。
北欧デザインの不朽の名作と言われるYチェア。
Yチェアのデザイナーであるハンス・J・ウェグナーは
20世紀を代表する家具デザイナーと言われています。
2. Yチェアのデザインの特徴
- 背もたれの「Y」字。
- 座面がペーパーコード。
- 曲げ木の技術を使ったしなやかな曲線。
2.1 背もたれの「Y」字。
Y-チェアの名前の由来になっている、
背もたれの「Y」のデザインがこの椅子の最大の特徴です。
☞ポイント
北欧家具と言えばこのYチェア、
そしてこのYチェアのバックスタイルですが、
実際に座って背もたれに寄りかかると
この「Y」の支柱が背中にしっくりとフィットします。
背もたれがクッションではなく木の材質であっても、
計算された角度であるため、長時間座っていても疲れません。
2.2 座面がペーパーコード。
座面は樹脂を含ませてよった紙紐のペーパーコードが使われています。
強度もあり、使用感も良いのがペーパーコードの特徴。
夏は蒸れにくいので涼しく、冬は冷たくならないので暖かく感じられ、
1年中快適に使えるのもペーパーコードの良いところです。
☞ポイント
材料は紙なので、シミがつく?強度は大丈夫なのか?と不安になると思います。
ですが、きめ細かく編み込まれているので強度に関しては全く心配いりません。
適度にしなることで体にフィットするのですが、
擦れたりもせず、たわむこともなく、長く愛用できるほどの強度はあります。
また、ペーパーコードには樹脂が含まれているので
汚れは浸み込みにくく、すぐに拭き取れば落ちる場合がほとんどです。
(うちは汚れに気付かず長時間放置してしまったので、シミができてしまいました)
費用はかかりますが、ペーパーコードは張り替えることもできます。
また、汚れがつくのが気になるという方には、
デザイン性を損なわずに座り心地もよくなる
Yチェア専用のクッションカバーもありますのでクッションカバーをご利用ください。
Yチェアの広い座面にもぴったりはまる
専用のレザークッション。
2.3 曲げ木の技術を使ったしなやかな曲線。
Yチェアのしなやかで美しい曲線を出すのに、曲げ木という技術を使っています。
☞ポイント
蒸気で加工しやすい状態にして木を曲げて形成します。
曲げ木の加工によっても強度が増すとも言われており、
Yチェアのようなシンプルで美しいデザインであっても長く愛用することができます。
曲げ木によってネジなどの部品が少なく済むという利点もあります。
3. Yチェアの座り心地
一般的に椅子は、
パーツと体に触れる面積とが大きい方が体圧が分散されるので
長時間座っていても楽だと言われています。
ですが、Yチェアのような名作と言われる椅子は
人間工学に基づいてデザインされているので、それが当てはまりません。
無駄のないシンプルで美しいデザインでありながらも
背中を優しく支え、
ちょうど良い位置に肘が乗るようなアームのデザインになっています。
ペーパーコードは重量も軽く、
手のかけやすい細いデザインの背もたれは椅子の出し引きも楽です。
4. Yチェアのある暮らし
他のダイニングチェアにはない特徴的なデザインから
北欧デザインを代表するYチェアの存在感は圧倒的です。
私も北欧インテリアの暮らしに憧れて、
まず最初に購入したのがYチェアです。
他の名作のチェアと比べてもYチェアの価格は高いのですが、
60年以上愛され続けていることからも
飽きることなく、
長く愛用できることは間違いないです。
現在では
日本人の体型に合わせた椅子の高さが低くなっている仕様のものや、
赤や緑、青などカラフルなデザインのYチェアも出ています。
ショップによって取り扱い商品に違いがあります。
さらに、Yチェアの偽物も出回っていますので、
商品のスペックやラインナップを詳しく確認したい方は
カール・ハンセン&サンジャパン公式サイトや
Yチェア正規取扱店から確認しましょう。
shop.carlhansen.jp